2011年 10月 7日

デモ発生の要因が貧富の格差であるが、その実体を表す数字が先日発表された。それを見れば、今米国で実際に貧富の格差が急速度に広がっていることが分かる。 米国では、家族4人で年収2万2314ドル(171万円)以下、または単身で1万1139ドル(約85万円)以下の層を「貧困層」と定義しているが、9月13日に発表された国勢調査の結果によると、2010年の貧困者の数は前年より260万人多い4620万人で、統計を初めて公表した1959年以降最悪を記録した。見せ掛けの優雅な生活を送っていた中流階級の人々が、サブプライムローンに端を発したリーマンショックによって住宅価格や株価が低下し、 さらには給料が下がり、職を失い出して、一気におのれの身の程を知り目が覚めたというわけである。中流の生活感を味わっていた多くの人々は家を手放し職を失 って、はじめて自分が決して生活の安定が保証された中流階級でなかったことに気づき始めたのだ。これからの動向を注目したいと思う。

人口に占める割合(貧困率)は前年比0.8ポイント増の15.1%で、93年以来最悪となった。また、世帯年収を物価上昇分を調整した上で比較すると、中間層は最近30年間で11%しか増えていないのに対して、人口の5%を占めるに過ぎない富裕層の世帯年収は42%も増加している。